ATC装置設計のポイント~マガジン駆動編~

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[1] コンパクトなマガジン駆動ユニット

[2] 大径マガジンの回転駆動

[3] サーボモータによるマガジン駆動

[1] コンパクトなマガジン駆動ユニット

必要な機能を満たし、かつスペース効率の高い設計を行なうことは機械設計に求められる重要な要素です。構成するユニットの省スペース化の一例として、チェーンタイプATC装置のマガジン旋回用油圧式駆動ユニットをご紹介します。ここでは設計変更の時系列とあわせてご紹介します。

マガジン旋回用油圧式駆動ユニット
【初期:個別配置】
油圧モータ・減速機・位置決めシリンダ&ノッチ編板・油圧2速回路・センサー類などを各ユニットを単独に配置するため占有スペースが大きく、設計自由度が小さいことが難点でした。

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【中期:全ユニット一体型】
油圧モータ・位置決めシリンダ&ノッチ円盤・油圧2速回路など複数ユニットを一体化ししました。しかし、結果として駆動ユニット本体が大きくなり、周辺機器への制約が増大することとなりました。

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【後期:ユニット最適型】
現行方式では、デクスタ(DEXTAR)という商品名で駆動ユニットを構成させています。デクスタでは油圧モータ・位置決めシリンダ&ノッチ円盤のみを一体化し、油圧モータから油圧回路部を分離させました。これにより、本体を小型化して、占有スペースの減少を図っています。周辺機器への制約も緩和され、設計の自由度も大きく広がりました。

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[2] 大径マガジンの回転駆動

回転駆動を伝達する方法はいろいろありますが、径が大きい場合仕様部品が大形で特殊になることが多く、入手性が極端に悪くなることがあります。設計では機能を重視することはもちろんですが保守性なども譲れないポイントのひとつです。

円盤型マガジンの場合
P.C.D=1800mmの円盤型マガジン(工具24本収納)を回転駆動する装置です。市販のピンギヤホイールを使用することで大きな減速比を作り出し、低容量のサーボモータで駆動できるようにした実施例です。掲載写真は「内接駆動タイプ」ですが「外接駆動タイプ」或いは「直線駆動タイプ」があります。ピンギヤドライブは従来のギヤ或いはローラチェーンに置き換えられる駆動方式のひとつです。
【ポイント】
・モータは低容量で駆動可能
・減速機は低容量の標準品が使用可能
・部品点数が少なく構造が簡単
・長期メンテナンス無しで使用可能

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[3] サーボモータによるマガジン駆動

マガジンの駆動位置決め方法としてサーボモータを使用する場合のポイントを紹介します。
【長所】
1)位置設定容易(微速送りが可能で芯出しが容易)
2)加減速時定数設定でスムーズな起動、停止可能、設定変更も容易
3)ABS(絶対値)エンコーダで位置確認容易
4)モータに保持機能があるため、別の位置決め装置不要
【短所】
1)減速機が高価
(低バックラッシュ仕様で且つモータの高回転域使用のため高減速比要) 2)マガジン縦レイアウト時は、偏荷重による変動負荷電流が常時モータに掛かる
3)マガジンが回転制御のため、減速比の設定が悪いと、累積誤差を生じることがある
4)サーボモータの原点設定、工具交換位置設定などが必要

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