ATC装置設計のポイント~チェンジャー・ATCアーム編~

目次

下記のタイトルをクリックしてください。

[1] ATC装置のアーム構造(メカロックと油圧アシスト機構)

[2] ATCアームの駆動方式(スイングアーム)

[3] スイングアームとフォークアームの使い分け

[4] 工具位相とキー位置

[5] ツールチェンジャー搬送方式(フォークアームタイプ)

[6] ATC装置の高速交換チェンジャー

[1] ATCアームの構造(メカロックと油圧アシスト機構)

ATCアームには工具を確実に把持するための機構を設けています。確実に工具が把持できていない場合、質量の大きい工具を高速で旋回させる際に遠心力によってATCアームから工具が外れて放り投げてしまいます。これを防止する機構がアームメカロックです。アームメカロックの動作はATCアームが工具を抜き出す動作に連動して、ロックピンを打ち込むことにより、確実に工具を把持します。通常のATCアームはバネにより工具をつかむ方向に力をかけていますが、工具抜き出し動作の圧油をアーム部に連結し、バネ+ピストン力で工具把持するものを「油圧アシストタイプ」と呼びます。油圧アシストタイプは重量工具に対応する仕様としています。

ATCアーム構造

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[2] ATCアームの駆動方式(スイングアーム)

スイングアームの駆動方法にはカムユニット式と油圧式の2通りがあります。機械のレイアウトや工具の仕様などによって使い分けが必要になります。

カムユニット式
【長所】
・起動、停止がカム曲線によりスムーズに行える
・モータ回転の入力のみで、出入り旋回の一連動作が終了し、高速化が容易
【短所】
・カムユニットが高価
・ユニットの寸法が大きく、設置自由度が低い
油圧式
【長所】
・重量工具の交換が行える
・カムユニットに比べ、小さくコンパクトにできる
【短所】
・カムユニットに比べ、動作確認信号が増える

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[3] スイングアームとフォークアームの使い分け

ATCのチェンジアームにはスイングアームとフォークアームの2種類があり、機械仕様やレイアウトによって適したタイプを選択しなければなりません。

スイングアーム
旋回動作で工具をつかむアームタイプで、マガジンと主軸が比較的近距離な場合に用いられるタイプです。
【長所】
・高速の工具交換が可能
【短所】
・重量工具の交換には不向き。
フォークアーム
スライド動作で工具をつかむアームタイプで、マガジンと主軸の距離が比較的遠い場合に用いられるタイプです。
【長所】
・重量工具やモーメント負荷の大きな工具の工具交換が可能
【短所】
・スイングアームと較べると工具交換時間が長い。

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[4] 工具位相とキー位置

工具のグリップ部には位相(方向)を決めるためのキー溝が設けられています。工具を主軸に装着する際、シングルポイント工具、クーラントスルー工具等のように位相が重要な工具においては、特に工具位相とキー位置との関係は重要なファクターになります。フォークタイプアームにおける弊社実績の2通りのキー位置について紹介します。

工具つかみ方向がキー位置と平行
工具つかみ方向がキー位置と直交

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[5] ツールチェンジャー搬送方式

フォーク式アームのチェンジャ走行パターンにはおおまかに3つのパターンが有り、機械本体とATCの位置関係や設置スペースなどにより最適な走行パターンを選定していくことが求められます。

直線タイプ
リニアガイドなど直線のガイド上を走行するパターンです。
複合タイプ(直線+曲線)
Rガイド上を走行(曲線移動)するパターンです。
複合タイプ(直線+旋回)
旋回機構+直線のガイドを走行するパターンです。

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[6] ATC装置の高速交換チェンジャー

ATC装置(自動工具交換装置)において、工具交換のスピードを上げることは加工時間全体の短縮、生産性の向上、ひいては生産現場のコストダウンにつながります。工具交換のスピードを上げるためにはチェンジャーのアームを短く設計することがポイントとなります。

スリーブ径の違い
シリンダのスリーブ径が太いとアームを長くせざるを得ず、結果として工具交換時間が長くなってしまいます。その逆でシリンダのスリーブ径を細くすることで、ATCユニットを主軸に接近させることができます。主軸に近づけれる分ATCアームを短くすることができ、工具交換の高速化を実現することが出来ます。

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